2020年にJABTS乳がん検診委員会とガイドライン委員会で検討し、超音波ガイドライン第4版にて混合性腫瘤のカテゴリーを変更いたしました。
しかしながら、その改訂によって、検診の現場において、混合性腫瘤と判定する場合にはカテゴリー2,乳管内の充実性病変であると判定する場合にはカテゴリー3となる矛盾が生じ、精検の要・不要の違いも発生し、混乱をきたしております。
そこで乳がん検診委員会では第48回第50回JABTS学術集会において、委員会企画としてセッションを開催し、乳管内の充実性病変のカテゴリーをどのように変更すべきかの検討を行い、ご意見をいただいてまいりました。
それらをまとめまして乳がん検診委員会活動報告として学会誌「日本乳腺甲状腺超音波医学」Vol.14,No.1 January 2025P46 ~50に掲載し、「乳管内の充実性病変のカテゴリー変更案」を掲載しております。またそれに伴い、混合性腫瘤のカテゴリーとの齟齬のないように混合性腫瘤のカテゴリー判定に関しても変更案を掲載いたしました。
ご一読いただき、ご意見を賜りたいと考えております。[学会誌vol.14 vol.1 乳がん検診委員会報告]
また変更点を図にまとめております。下の図1(学会誌vol.14 No.1の図2より転載)、図2(同図3に加筆)をご参考にしてください。
図の赤線の部分が今回の変更案です、
皆様のご意見を賜りまして、最終案をガイドライン委員会で検討し、来年度には乳房超音波ガイドライン第4版増補版を発行したいと考えます。
検診現場での混乱をきたしてしまいましたことをお詫びすると共に皆様方のご意見をいただき早急な改訂を行いたいと思います。
今回の報告で示しました改訂部分以外の要精検基準に関するご意見も承りますが、それに関しましては時間の制約などの理由により、第4版増補版では改訂はできかねますが、第5版以降の検討事項として承ることはできますので、どうぞよろしくお願いいたします。
なおパブリックコメントの募集期間は5月11日までとさせていただきます。
JABTS乳がん検診委員会
文責 委員 坂 佳奈子

